ESCONの特長
「ESCON」 とは
- Extra-High Tensile Strength Concrete
(超高引張強度コンクリートの略称)
- 超高強度
- 合成繊維
- 劣化の恐れがないコンクリート
どのぐらい高強度なのか?
一般的なコンクリート
| 圧縮強度 |
24N/mm² |
| 曲げ引張り強度 |
2~3N/mm² |
ESCON
| 圧縮強度 |
150N/mm²
(6倍以上) |
| 曲げ引張り強度 |
20N/mm²
(7倍以上) |
なぜ高強度なのか?
①水セメント比(W/C)が極めて小さい
-
-
一般的なコンクリート
- 45%~55%
-
-
ESCON
- 15%
配合する水分量を減らせばコンクリート強度は上がる。しかし、極端に水分量が少ない場合、練混ぜが困難となりコンクリートの形を成さなくなる。
ESCONは、専用の混和剤(高性能減水剤)を用いることにより、極低水分でも練混ぜ可能かつ高流動性を実現。
②超微粒子であるシリカフュームが添加されたセメントを使用

繊維による補強
補強繊維としてPVA繊維を配合(PVA:ポリビニルアルコール)

ひび割れ間でPVA繊維が力を伝達する「架橋効果」が発揮され、引張力の向上・じん性の向上がはかられる。
※他社では鋼繊維を用いている。鋼繊維の腐食による表面の汚れの他、強度低下の可能性を指摘した文献もある。
劣化の恐れが無い
| コンクリートの劣化要因 |
ESCON(緻密な組織構造) |
| 中 性 化 |
空気の侵入がない |
| 塩化物イオンの進入(塩害) |
塩化物イオンの侵入がない |
| アルカリシリカ反応 |
反応性骨材を使用していない |
| 凍 結 融 解 |
水分の侵入がない |
ESCONでは劣化しない
| 項 目 |
ESCON |
一般的なコンクリート |
| 透気係数 |
4.2×10-20m²
(1千~10万倍以上空気が浸透しにくい) |
10-17~10-15m² |
| 透水係数 |
0cm/s
(インプット法、0.5MPa、56日間加圧) |
10-11~10-10cm/s |
| 塩化物イオンの拡散係数 |
0cm²/年
(電気泳動法、500日経過時点) |
0.14~0.9cm²/年 |
中性化

ESCON

一般的なコンクリート
耐塩害性

凍結融解

ESCONは、「超高強度繊維補強コンクリートの設計・施工指針(案):土木学会」に示されている標準材料と同等の耐久性を有している。
上記指針では、「設計耐用年数を一般に100年として良い」とされている
ESCONを活用することで
- 腐食劣化しないコンクリート
⇒構造物の長寿命化および維持管理費・更新費の大幅な削減が可能
- 超高強度コンクリート化による構造部材の軽量化
⇒下部工への負担軽減・耐震対策費の低減に対応
- 建設現場における熟練工の激減:作業負担低減と製品の品質確保
⇒コンクリート構造物のプレキャスト化、省力化、軽量化
などが期待できる。
ESCONの流動性
他社UFCでは、鋼繊維を使用しており、繊維に柔軟性が無いため、また、鋼繊維が沈降しないよう粘性を高めており、過密配筋箇所や細かな形状の箇所では充填性に難がある。
ESCONは柔軟性のあるPVA繊維を使用しており、高流動・高充填性を有している。したがって、過密配筋部や複雑な形状においても充填が可能である。